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 ザザ・・・
 バララララ・・・ッ

 豪雨だった。
 粒の形が見えるほどの、水の鏃。
 瓦を、枝葉を、土を叩きつける音が非情に聞こえる。
 それは・・・あの日を全くそのまま再現するかのように。
 ・・・されど。
 左之助の鼓膜を穿つものは、異質のもの。
 「くッ・・・」
 昼間とも思えぬ薄暗い・・・室内。
 「むぅ・・・ッ」
 横たわる、白い肌。
 指先をひたすら、褥に擦りつけては感情の流れをやり過ごしている。
 赤毛を散らしたまま、目尻に薄く涙すら浮かべ、
 唇とてやや蒼く染め抜いてきつく噛みしめ、瞳を閉じて。
 「ん・・・ッ」
 こみ上げ、突き上げてきているであろう声を殺し、剣心は肢体を震わせていた。
 女のそれではない。
 女体の示す反応ではない。
 いや・・・女と同様の反応があることを期待する方が、そもそもの間違いなのだ。
 そうは思っていても、苦しげな剣心の姿に左之助の心は痛みを覚える。
 されど、一度知ってしまった彼の温もりは、左之助の欲望を捉えて離さない。
 既に理性を失って等しく、心の片隅で彼を哀れに思いながらも、自らの行動に歯止めを利かすことなど到底、無理であった。
 「剣心、剣心・・・ッ」
 吐息交じりに滲む言葉は、彼の名前以外何もなく。
 呼ばれるたびに、剣心もまた反応を示す。
 薄く瞼を開き左之助を見遣り、儚げな笑みを浮かべてみせる。
 精一杯の強がり、精一杯の優しさ。
 左之助に不安を抱かせないようにとの、配慮・・・
 それが、左之助には心苦しく悲しく、辛い。
 こうまでして剣心を抱かねばならぬ理由は何なのか、
 こうまでして剣心を欲してしまう理由は何なのか、
 左之助は自らの心に問いただし続けるが、一向に答えは見出せぬ。
 見出せぬばかりか、次々に湧き起こってくるものは、彼への肉欲的なものばかり。
 己が若さを呪うが、現状では理性を呼び起こすことなど、到底不可能だった。
 女に対する愛撫と同様に、左之助は根気強く剣心の肌に唇を這わせ、指を滑らせ、吐息を振りかけ・・・あまやかに撫で上げる。
 単衣を・・・襦袢を巧みに剥がし・・・下帯を外し、左之助は陶然とした面差しのままに彼を腕に汲み上げた。
 彼の背中は艶やかであり、かつ、かつての偉業の名残であろう傷跡がいくつも見受けられた。それらが腕に触れると、左之助の胸は締め付けられた。
 この一つ一つの傷が、今の剣心を作り上げている・・・
 軽く抱き上げたまま、左之助は剣心の胸乳へ唇を落とした。
 「あ・・・」
 初めて剣心の唇から、小さな吐息が洩れた。
 苦痛でしかなかった今までとは違い、明らかな「快」の片鱗・・・
 そんな、些細なことなのに。
 左之助は幾分ホッとしつつ・・・
 「剣心、あぁ・・・ッ」
 吐息交じりで舌を突き出し、彼の肌を味わう。

 次第、次第に滲む汗。
 白磁から桜色へと肌、染まり。
 褥で思いを紛らわせていた指先が、隆起した肩口へふうっと寄り添い。
 刻々、と。
 「男の身体」は「艶美な身体」へと変貌していく・・・

 「ふぅ、あッ」

 思いがけず溢れた、声の雫。
 左之助、咄嗟に剣心を見上げていた。
 薄く開かれた唇、こぼれる白い歯。
 閉じられた瞼、睫の長さ・・・
 「はぁ・・・」
 「剣心、剣心・・・」
 身体をもたげ、左之助は彼を呼ぶ。
 にわかに唇を寄せていくと、剣心はようやく、瞳を開いた。
 「さ・・・左之・・・?」
 「だ・・・大丈夫、か・・・?」
 「ンぅ・・・」
 頷くようにしながらも、剣心は乱れた呼吸を整えようとすることに必死で。
 でも・・・
 「大丈夫・・・大丈夫でござるよ、左之・・・拙者は、大丈夫・・・」
 「剣心・・・」
 「・・・見えるか・・・? 己が心、見えているでござるか、左之・・・?」
 自分のことよりも相手を気遣う剣心が、彼らしいと思わせる反面・・・そうした剣心が酷く・・・
 「あぁ・・・見える、見えてきたさ・・・。俺、ヤベェよ。おめぇに溺れていく俺が、見えてきた・・・」
 「左・・・?」
 「もう・・・我慢できねぇっ・・・」
 自分の半分ほどの細さしかない剣心の身体を、左之助は突如、割り開く。
 気配を察して白い肢体は少しく強張り、
 「剣、心・・・ッ」
 「左ッ、あぁ・・・ッ」
 剣心の声が、天井を舞い。
 きゅっと爪先、褥を蹴った。
 ・・・左之助は。苦もなく彼の中へと押し入っていた。
 「は、あ・・・」
 腹の底から吐き出された息が、剣心の耳朶を汚した。
 生温く、頭の奥まで濁ってしまいそうな、淫らな吐息・・・
 灼熱のような鋭い刃、鍛えられたばかりの鋼のように肉体を、穿って。
 異物がしっかりと、食い込んでいた。
 「・・・いッ・・・左・・・っ」
 胸の圧迫感、詰まる呼吸。
 喉元をせり上がってくる不可解な塊を、だが剣心、吐き出せない。
 肉体の中心が焼けただれるかと思えるほどの痛みが、ズキズキと随を犯す。
 「ひッ・・・あ・・・っ」
 画然、剣心の身体は震え始めた。何とかしようと頑張ってみるが、どうにも止まらぬ。
 震えが・・・止まらぬっ。
 剣心、空恐ろしくなって咄嗟、左之助へと身を縋らせた。
 背へ絡んだ指が、ギリリと爪を立てる。
 「う・・・ッ」
 わずかに、左之助は眉を顰めた。
 ツツ・・・血が伝う感触に少しく、意識が集中する。
 「剣心・・・?」
 妙に不安を覚えて声をかけるが、返答はない。
 剣心は彼の肩口へ顔を伏せたまま、ピクリともしなかった。
 ・・・何が、あった? 何かを・・・堪えているのか・・・?
 小刻みに震える彼の身体を抱きすくめ、
 「どうした? 大丈夫か? ・・・痛ェ・・・のか・・・?」
 「・・・アッ・・・ぁ・・・左之・・・っ」
 喉が潰されたのか、か細い声のみが左之助の耳朶をくすぐる。剣心は思うように出ぬ声を何とかして、彼に届かせようと唇、耳朶へと擦り寄せて。
 「あぁ、怖い・・・ッ。左之が・・・左之が、拙者を壊してしまう・・・う、ぁ・・・っ」
 「剣心っ?」
 「あ・・・熱、い・・・熱くて、痛、い・・・左之が・・・左之が、いっぱいに・・・ッ」
 「剣、」
 「あぁ・・・そうとも・・・この、熱さだ・・・」

 左之助が会いに来なくなって、十日の間。
 剣心の身体を、心を苛むものがあった。
 その正体がわからず、日々悶々としていたが・・・

 今、わかった。

 「この熱さが・・・拙者を、捕らえた・・・お主の熱さ・・・心根の、熱さが・・・ッ」
 「剣心・・・」
 「早く、早く何とかしてくれ・・・ッ、何だか、もう・・・気が・・・左之ぉ・・・ッ」

 眩暈を、覚えた。
 腕の中で哀願する剣心が、幻ではないかとつい思い。
 左之助、駆られるようにして腰、突き上げてみた。

 「はぁ・・・ッ!」

 幻なのではない。
 まして、夢でもない。
 現に、今こうして剣心が背を反らせてよがり声を上げた。
 決して・・・
 ・・・幻では、ないッ。

 「剣心、剣心・・・っ」

 途端に膂力、肢体を固定してなおも肌を密着させ、
 腰を蠢かせる、何かを打破するように。
 汗ばむ肌は吸着し、髪の毛は張り付き。
 瞳は輝きを失い陶然と、ただ一人を見る。
 唇を合わせば吐息のみ、
 絡む舌先、見えぬ糸。

 喘ぐ様が、悶える様が、左之助を烈火の如く燃え上がらせた。

 「あぁっ、もっと・・・奥だ、奥に、行きてェ・・・ッ」
 「は、あッ、左之・・・ぉ・・・ッ」
 「たまらねェ・・・キツィ・・・剣・・・ッ」

 何を口走っているのか、自分でもわかっていなかった。
 頭の中は真っ白で、雷のようにビカビカと輝きを放ち続けている。

 何も・・・考えられない。
 何も・・・何も・・・
 吸い込まれる・・・ッ!

 「剣心、剣心っ、もう・・・ッ」
 「左、之・・・ッ」

 頭の先から急激に、血の高ぶりが降下していくのがわかった。
 それらのすべてが剣心の中へと、流れ込んでいく・・・

 「・・・左・・・ァ・・・」

 抱きすくめた瞬間、剣心の身体は儚く痙攣し・・・
 弛緩した。

 「は、あぁ・・・っ」

 最後に肺の中をすべて吐き出し、左之助は崩れ込んだ。

 「はぁ、はぁ・・・」

 肩で息をする左之助を、剣心はそっと・・・抱きすくめる。
 華奢な腕が、汗まみれだった。
 すっかり熱と化してしまった左之助の身体を、剣心は愛しそうに撫でさする。

 「剣、心・・・」
 「左之・・・」

 少しく上体を持ち上げ、左之助は剣心を見下ろした。
 剣心は、微笑を浮かべていた。

 「剣心、俺・・・」

 おめェを、抱いちまった。
 この事実をどう、認識すればよいのだろう・・・
 左之助、クッと唇を噛む。

 「左之助・・・」

 お主に、抱かれてしまった。
 この事実をどう、受け止めればよいのだろう・・・
 剣心、微笑の中に一抹の侘びしさ。

 「おめぇを・・・抱いちまった・・・」
 「・・・あぁ・・・」
 「俺・・・」
 「・・・後悔、しているのでござるか・・・?」

 剣心の言葉に、左之助は愕然としてしまう。  どこをどう捻れば、そんな言葉が出てくるというのか・・・ッ

 「後悔? そんなもんはしてねぇよッ。ただ・・・」
 「ただ・・・?」
 「俺・・・おめぇに惚れてンのかもしンねぇ・・・」

 惚れるということがどういうことであるのか・・・左之助にはよくわからない。
 されども、四六時中剣心のことを思い、夢の中で何度となく彼を抱き、かつ、こうして本人を抱いたというのに新たな欲望が早くも持ち上がってくる。
 ・・・足らない。
 もっと・・・もっと、欲しい。
 限りない欲の嵐が確実に、再び左之助の心に忍び寄ってきているのを、彼は嗅ぎ取っていた。
 それだけでも、惚れているとは言えないのか・・・?

 「正直、俺はおめェに憧れている。その強さに、意志の強さに。そう思っているから、おめぇのことばっかり考えてンのかなと・・・思っていたさ。けど・・・俺は、おめェを抱いちまった・・・」
 「・・・・・・」
 「なぜだ・・・なぜ、そうなる? 憧れていただけだってェのに、まして男だってェのに、どうして・・・おめェを欲しがる、抱きてェって思う・・・俺ァ・・・狂っちまったのかよ・・・」
 「左之・・・」
 「わからねぇ・・・わからねぇんだよ、剣心。おめェは自分の心を見据えてみろなんて抜かしやがったが、見えてくるモンは、おめェが欲しくてたまらねぇ俺自身だ。理由なんて、全く見えやしねぇ・・・どうして、おめぇなんだよ。どうして、剣心なんだッ? こんなに・・・こんなに心の底から欲しいって思ったことなんざ・・・一度だって、ねぇ・・・ッ」

 ガックリと首を折り、左之助は剣心の胸乳へ顔を埋める。
 苦悩に染まる自分の顔を見られたくない・・・

 「左之・・・」

 天を貫く黒髪に指を絡め・・・剣心は、掠れたような声を洩らす。
 ふうっと一息つき、ゆるく瞼を閉じて。

 「拙者は・・・あの日、突然抱かれてから・・・お主を考えぬ日はなかった。寝ても冷めても、お主の・・・あの熱さを思い出すばかりで、身を竦ませるばかりで・・・」

 黒髪を撫でつけつつ・・・言葉を続け・・・

 「身体の中にお主がずっと、居続けているようで・・・それが拙者にはたまらなく甘美で・・・どうにも、忘れられなかった。痛みばかりであった行為でござったのに、拙者に残ったものは、お主の熱さ・・・」
 「剣心・・・」
 「お主の熱さが、欲しいと思った。行為は如何なる形であれ。拙者は・・・左之助の熱さが欲しくてたまらなくなって・・・胸が、痛かったよ」
 「・・・・・・」
 「どうして欲するかなど、拙者にもわからぬ。なにゆえそこまで、お主の熱さにこだわるか拙者とて、理由が見えぬ・・・」

 左之助は、剣心の手をゆっくりと払ってもぞり、頭をもたげた。
 剣心はゆるやかに笑って、左之助の両頬へ両手を添える。

 「肌を合わせればわかるかも知れぬと思っていたが・・・一筋縄ではいかぬようだな」
 「剣心・・・」
 「理由など、これからゆっくり見出せばよい。欲と感情に先走ってしまうことは、よくあることでござるから。お主と拙者・・・ともに、見出せていけば・・・」

 微笑みの中に、微々たる悲しみが滲んでいることは気のせいだろうか。
 ともに見出す・・・即ち、ともに歩んでいこうと話しているにもかかわらず、剣心の瞳はあまりに深く、あまりに・・・侘びしく。
 何かを感取っているのだろうか、自分とは全く違う「何か」を。
 いや、ともに見出そうと言いつつも、本当は見透かしているのかも知れない。
 見えてしまっているのかも知れない。
 それを言わないだけで・・・

 ・・・迎え来る結末が、悲しみに溢れたものだと・・・?

 けれど、それならば。
 自分に肌を許したりはしないのではないか・・・

 左之助は剣心の瞳を見据えたまま、胸裡に様々な思いをよぎらせる。
 剣心の心は、こうして肌を重ねている今ですら、全く見えてはこなかった。
 何を考え、何をしようとしているのか。
 自分のこの行為を、どう思っているのか。
 何も語らず、何も訊かず。  剣心は、黙って微笑んでいる。

 そんな、「見えぬ男」に惚れてしまったというのだろうか。
 そもそも、「惚れる」ということはどういったことなのか。
 ・・・わからねぇ、わからねぇ・・・
 もしや・・・
 やはり、そう考えてしまうこと自体、惚れてしまっているのか?
 「剣心」しか、頭にないということは・・・

 「いずれにしても、左之助。拙者達これから・・・どうなるのでござろうな?」
 「え?」
 「互いに正気なままで肌を重ねて・・・もう、今まで通りにはいかぬのではないか?」
 「あ・・・」
 「どうしてくれようか、左之。この責任、どう取る?」

 クスクスと笑いながら、剣心は左之助に問いかける。
 自分をからかっていることなどすぐにわかったが、その言葉の内容に真剣に答えざるを得ない。

 「俺の想い人はおめェ一人だ。責任も何も、それでいいだろ」
 「ほぉ・・・」

 それでも剣心の笑いは止まらない。密やかな笑い方ではあるものの、今の左之助には我慢がならぬ。

 「どうして笑うンでェ。おめぇ、俺の言うことが信じられねぇのか?」
 「いや? そんなことはないでござるよ? ただ・・・」
 「ただ?」
 「・・・あまり深く踏み入ると、お主・・・抜けられなくなるぞ・・・」

 不意に。
 先刻交わした言葉が脳裏をよぎった。

  ― 花・・・何だと?
  ― 『注意、危険』・・・でござるよ。

 そうだ・・・あれは、夾竹桃の話をしていて・・・
 花言葉は、「注意、危険」だと・・・

 「・・・左之?」

 不思議そうに面差しを傾ける剣心だが、左之助には見えていない。

 「毒の強い華、か・・・毒を喰らわば皿まで、だな」

 もう、捕らわれていたのかも知れない。
 この「緋村剣心」という男に出逢った瞬間から。
 毒に・・・犯されていたのかも知れない。

 ならば。

 「もう・・・後戻りはできねぇ・・・っ」
 「左之?」
 「今日は朝まで一緒にいな。泣こうが喚こうが、離しゃしねぇ・・・」

 とりあえず、今は・・・

 「こら、左之・・・ッ」
 「まずは、唇からいただきだ」

 心の底から、この男に溺れてみよう・・・
 その先に、毒牙が潜んでいても構わない。
 自分の直感を、信じる。
 この男は、俺を裏切らねぇ。
 何があっても、つきまとってやるッ。
 この男のすべてを知るために、
 この男の強さを知るために、
 この男の心を知るために、

 「緋村剣心」の魂を、手に取るために・・・




     了


(タイトル画像:きよらん殿♪)





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拝啓   〜 「夾竹桃の匂い」編(改訂 03/3.17)

 思い出せるのは。・・・フフフ、非常に難産であったこと(涙)。
 これは・・・時間がかかったでござるな〜・・・。おかげで、完成したのは剣心の誕生日間近(笑)!
 ・・・よくここまでこぎ着けたものでござる。未だに不思議でござるな〜(笑)。
 恒例の「オールナイト」さま企画、剣心の誕生日部屋に寄せるべく書きあげたシロモノでござる。
 しかし・・・何を書こうかと思い定めたのは。
 とりあえず、ここで自分なりの・・・「ぢぇっと版左之剣のお初」を書いておきたかったのでござるよね〜(笑)。ゆえに、テーマは「お初」(笑)♪
 ただ、問題は「六月」。思い浮かんだものはもちろん紫陽花でござった。では紫陽花を絡ませて何か・・・と考えたとき、「花言葉は?」と思いつき調べてみたら・・・。
 ・・・これは使えぬな〜ということが発覚(笑)。 ハハハ、浮気だの気が多いだの、移り気だの、そんなニュアンスの言葉ばかりが出てくるのでござるよ〜。いやぁ、これには参った参った(涙)。
 ならば、と。紫陽花の他に六月あたりに咲く花は何か・・・といろいろ調べてみたら、夾竹桃という花の存在を知ったのでござる。
 花言葉は、剣心が言っているとおりの言葉でござった。何より、花は綺麗だが毒がある・・・「おぉ、これだ!」と何か閃いたらしく(笑)、話の中へ組み込むことに。
 しかし・・・ここからが難産だったのでござります(涙)。
 まず、左之助が剣心の操を奪ってしまってから(笑)、その後の話が全く進展しない!
 原因は、左之助が長屋にこもってしまって動く気配が全くなし(涙)。左之助の心情を中心に据えて進めていこうと考えていた私は、あえなく挫折してしまったのでござった〜(涙)。
 そこで登場させた・・・というよりも、痺れを切らせてしまったのは当の剣心(笑)。さすがは年の功か、左之助の心情をどうやら理解していたらしく・・・(笑)。
 正直、助かったでござるな♪
 予想外であったのは、剣心が強気な姿勢に出たことでござろうか。「お主、欲情しておるだろう」なんて台詞が、まさか剣心から出されようとは(笑)!
 しかしながら、左之助も剣心も、ごく普通に動いてくれた・・・というよりも、こちらが考えなくても動いてくれたことには感謝でござる。苦しかったのは設定と、思いもよらず動かなかった左之助の、この二点のみでござったから(笑)
 あまり出来が良い方ではござらぬがそれでも、「お初」として捉えると、これほど納得の出来ている拙作は他にはござらぬな♪

かしこ♪