[  想い 〜剣心編  ]

 想い 〜左之助 



 俺の心はいつしかただれちまった。
 おめぇのことを考えるたびに想うたびに、
 どんどん底のない沼へと沈んでいく・・・
 この心は熱くなる一方だってェのに、
 知れば知るほど、
 想いが強くなればなるほどに・・・
 ・・・おめぇは、ますます遠くへ行っちまうようで・・・

 どうしてこうも、儚さを覚えるのか。
 どうしてこうも、切なさを覚えるのか。
 もがき、
 喉を詰め、
 空気を求めて喘ぐように、
 俺はおめぇを求める、どこまでも・・・どこまでもッ。

 「おめぇの心に住む者は誰なのか」
 気の強いあの女、
 それとも紅の映える女狐か?
 あるいは、かつての・・・

 下らねェことばかりが渦を巻く。
 そんなもの、程度の低いモンだってこたァ百も承知ッ。
 だが、気になるものは仕方がねぇ!
 畜生、どうして「一色」に染まらねぇッ?
 その心、どうして「俺」色にならねぇッ?
 この白い肌を蹂躙し、貪り尽くそうとも、
 おめぇの心は「俺」にはならねぇのかッ?
 俺は、俺はこんなに・・・
 悔しく、情けなく、歯がゆく・・・
 ・・・いや、
 憎み、妬み、いっそ殺してしまおうかと考えるほどに、
 この心、
 おめぇの色に染まりきっているってェのに・・・

 ままならねぇッ。

 ・・・今日も俺はおめぇを詰る、心の中で強く。
 いつか必ず、すべてをモノにすると誓いながら・・・

 「剣心・・・」




     了





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m(_ _)m

拝啓

今回はちょいと趣向を変えて、二人のそれぞれの思いを綴ってみたのでござるが・・・
この形式、ちょっと恥ずかしいでござるなぁ(////)
まぁ、今の二人の心境ってことで・・・いかがでござりましょう(笑)?
お目汚し、まことにありがとうでござりましたっ m(_ _)m

かしこ♪

03.2.1